
三社の見積を価格順に並べるのは簡単だ。だが一社は80個、他社は100個。送料不明や期限切れもある。整った順位表が、重要な違いを隠してしまう。
AIによる購買見積比較は、値段より先に比較可能性を確認する。 要求と重み付けは購買担当が決め、Agentは原文、変換規則、不明点を整理する。表示額が最安というだけで発注先にしない。Budaの購買業務も、調査やRFQ、注文草稿を人の判断へ渡す形だ。
要求版を固定する
次は架空教材で、実際の発注や節約実測ではない。RFQ-R3は型式Mの同じ構成を100個、指定場所へ2026年11月10日までに納品。比較基準時点は2026年10月21日10:00、Asia/Shanghaiとする。
| 元資料 | 原価格と数量 | 条件 | 先に判断すること |
|---|---|---|---|
| A-v1 1ページ | Mを80個、8,000 USD | 10月20日発行、30日まで有効。税・送料不明 | 数量不一致、費用不足 |
| B-v2 2ページ | Mを100個、11,000 USD | 20日発行、31日まで有効。税込送料込。11月12日着 | 製品範囲は合うが納期違反 |
| C-v1 1ページ | Mを100個、10,500 USD | 1日発行、15日失効。税込送料込。11月8日着 | 期限切れ。更新が必要 |
三資料に四つの反例がある。Aの安さは数量違いで、送料も欠ける。Cは期限切れ、Bは納期が合わない。全条件を満たす見積がないと報告してよい。勝者を出すため要件を緩めない。
値と一緒に根拠を抽出する
quote-evidence.csvへ仕入先、document-id、版、ページ、原句、見積日、有効期限、項目、原値、標準化値、規則、確認事項を残す。
A-v1 / p1 / quantity
架空原句:“80 units, Model M, total USD 8,000”
原値80 units → 80個
要求RFQ-R3は100個。100個の正式価格とは扱わない。
A-v1 / freight:価格記載なし
原値null → unknown。指定場所までの送料と負担者を確認。
本物の資料なら原本を開く。OCRが曖昧、表がページをまたぐなら確認待ちにする。読み取り専用原本を残し、標準化値で原値を上書きしない。
単価計算は新しい見積ではない
8,000÷80=100 USD/個は架空入力の算術だ。100個10,000 USDという正式見積にはならない。段階価格、最低量、包装や送料が変わる可能性がある。
担当が試算を求めた場合だけ、「同単価の線形外挿・未確認」10,000 USDを別列に置く。正式原値は80個8,000 USDのまま。試算をBの税込送料込価格と直接順位付けしない。
通貨が違えば原通貨を保ち、購買指定の出所・日付のレートで別の試算を作る。レート不明なら換算しない。税、送料、設置料不明を0にせず、支払・保証の差をモデル独自の金額に変えない。

比較表は条件を先に置く
comparability-matrix.csvでRFQ版、型式・範囲、数量・単位、通貨、税、送料、設置、最低量、除外、支払、納期、保証、期限を照合する。
- 比較可: 範囲と主要費用・日付が揃う。商業判断は担当へ。
- 要確認: 不足・曖昧・期限更新。無料や充足と仮定しない。
- 要求不適合: Bの納期など明確な相違。担当が延期を認めるなら要求版を変更して再確認する。
Aには数量不適合と送料不明の二理由を残す。単一状態に押し込めて根拠を捨てない。「92点」や未校正リスク率で判断を装わない。
仕入先への質問は具体的にする
supplier-questions.mdへ、Aには100個の再見積と最低量・段階価格、税・配送・設置の包含と金額、Bには11月10日可否と最短納期、Cには期限更新と価格・在庫・納期の再確認を記す。
質問は内部草稿であり送信しない。見積版が変われば依存行だけ失効させ、他社記録は保つ。RFQや換算規則が変われば影響項目をすべて再確認する。

決定メモは発注を代行しない
decision-note-draft.mdは、全条件通過なし、Aは数量・費用、Bは納期、Cは更新待ちと示す。担当が納期変更と支払・保証の重みを決めるまで「Aへ発注」と書かない。事実、重み、選定は別の判断で、節約率や実行結果も捏造しない。
Buda Driveに許可済み匿名化コピー、RFQ、承認規則を置く。Agent専用とSpace共有を確認し、Sessionを追加してもファイル権限分離にはならないと理解する。資格情報と無関係資料は不要だ。
指定三見積とRFQだけ読む。原値・版・ページ・規則を残し、価格より先に比較可能性を判定。不明費用はunknown、期限切れは更新待ち、数量外挿は正式価格にしない。quote-evidence.csv、comparability-matrix.csv、supplier-questions.md、decision-note-draft.mdを出し、送信・発注・署名・支払・production書込をしない。
Buda AIのMarketplaceで文書・データ処理Skillを検索してインストールし、方法を読んで匿名化標本で確認する。特定の購買Skillや原生承認制御があるとは想定しない。
異なる通貨は?
原通貨を保ち、担当指定レートで別試算。未確定費用は含めず、都合のよいレートをモデルに選ばせない。
有効期限がないなら?
unknownのまま仕入先へ確認。アップロード時刻を見積日にしない。
最安値を推奨する?
同範囲・同費用口径・許容納期を先に確認し、その後も支払、保証、供給リスクは担当が判断する。
最初に何を聞く?
数量仕様、包含費用、期限、納期など資格を変える問題から聞く。
四反例は未実施の受入案だ。無理に勝者を出さず、担当が各判断を原句へ追えるかを確認する。